ゆえの日常生活と創作小話。
『恋心2/子供の世界(BLEACH)』10更新!
2007年05月21日 (月) | 編集 |
『恋心2/子供の世界(BLEACH)』完結編・更新です!

とうとう入学問題、終わってしまいました。

次から、オリキャラ~!!出ちゃうよ!!

書き終わってから、どれ位・・・時間掛かってるんだ(笑)



【恋心2/子供の世界・10】



雨の降る、其の夜


彼女は、更木達の待つ、十一番隊隊舎に


戻る事は無かった・・・。





翌朝・・・九番隊の彼に付き添われて

十一番隊の隊舎近くまで、戻って来たのだが

やちるは、此処に帰るまで、付き添ってくれた

彼に向かって

「此処から先は・・・一人でも、大丈夫・・・。」

「・・・平気か?やっぱり、俺も・・・。」

気遣わしげに、彼女を見る、彼に

「大丈夫、私一人で、平気だよ・・・。
 其れに・・・あたし、疚しい事してないもん。」

彼女の言葉に、苦笑いを浮かべながら

「確かにな・・・。」と、呟く・・・。





昨夜、更木達のいる隊舎に、戻りたがらない

彼女を一人で、隊首室に、泊まらす訳にも行かず

だからと言って、九番隊の隊舎に、連れて帰る訳にも行かず

檜佐木は、十番隊の隊舎に、彼女と共に訪れ

十番隊の副隊長・松本乱菊に訳を話し

彼女を預けたのだ・・・。

乱菊は、勿論、快く承諾してくれた・・・。

「どうせなら、既成事実、作っちゃえば・・・良かったのに!!」

等と、茶化されたが・・・。

隊長で在る、日番谷冬獅朗も、眉間に皺を寄せながら

「今回だけだぞ。」

と云って、了承してくれた・・・。

乱菊等は、次からは、檜佐木の元に

お泊りした時に、協力してあげるなどと言っていた為

日番谷の眉間の皺を、より一層、深くさせてしまっていたのだが

其の事には、敢えて、気付かない振りをする

檜佐木では、在ったのだが・・・。

十番隊を辞する時、彼女に対し・・・

明日の朝一に、迎えに来ると云って

其の日は、別れたのだ・・・。

そして約束どおり、朝迎えに来て

彼女を此処、十一番隊隊舎近くまで、送って来たのだ・・・。

彼は、優しく、彼女を抱き寄せると

「・・・大丈夫か?」

「うん・・・あたし、ちゃんと云うよ・・・。
 剣ちゃんに・・・。」


統学院に行くって・・・伝えるから・・・。


「そっか・・・頑張れよ?」

「うん・・・。」

優しく、彼女を抱きしめながら

触れるだけの、キスを交わし、彼は

彼女の元から離れ、自隊の隊舎へと戻るのだった・・・。

彼女は、其の後姿を見送りながら


大丈夫・・・


ちゃんと、云えるよ・・・


だって、ほら・・・貴方が勇気をくれたから


だから、ちゃんと伝えるよ?





彼女が、隊舎に戻ると、隊舎の入り口の前に

更木剣八が、其の場に立っていた・・・。

其れから、斑目一角や、綾瀬川弓親の二人も

彼の後ろに控えていた。

三人の瞳は、心成しか、赤かった・・・。

彼女は、ほんの少し、ぎこちない笑顔を

彼らに向けて見せ

「・・・ただいま、剣ちゃん。」

「・・・ああ。」

ほんの一瞬、沈黙が流れる。

怒られるかも知れないと、覚悟していたのに

目の前にいる、保護者は・・・

「昨日は、檜佐木(あいつ)のトコか?」

「一緒だったけど・・・でも
 夜は、乱ちゃん達と一緒だったもん。」

居場所の確認・・・やましい事なんてしてもいなければ

無理に隠す事だって無い・・・。

だから、嘘で取り繕う必要だってない・・・。

真っ直ぐに、目の前にいる、保護者の瞳を逸らさず

見据えて、彼女は、キッパリと告げた・・・。

更木は一度瞑目をし、彼女を見ると

「そうか・・・。」

短く、返事を返した・・・。

そして、彼女の頭を撫でながら

「戻ったのなら・・・それで良い・・・。」

と言って、隊舎の中に、戻ろうとしたけれど

やちるが、更木の袖を引っ張り

此方を振り向いた、更木に対し、やちるは

「心配掛けて、ごめんなさい・・・。
 剣ちゃん・・・あのね・・・。
 あたし聞いて、欲しい事が在るの・・・。」

躊躇いがちに言う、彼女に対し

更木は、優しく言葉を告げた・・・。

「なんだ?」

「あたしね・・・統学院に行きます・・・。
 其処で、ちゃんと、死神になる為に勉強をして来ます・・・。」


皆の役に立てれるよう


護りたい人を、護れるよう・・・・


あたしに、其の力が在るのなら


其の力を使えるように


きちんと受けてくるから・・・


真っ直ぐに、曇りの無い瞳で、此方を見る

彼女に、更木は、優しく笑むと

其の大きな手で、彼女の頭を撫でてやりながら

「そうか、てめえが、決めたのなら・・・
 もう、何も云う事はねえよ・・・。」


こっちも、勝手に決めちまって、悪かったな・・・。


お前に、何も云わず・・・すまねえな・・・。


其の謝罪の言葉に対し、やちるは

頸を、ゆっくりと振りながら・・・

「ううん・・・もう良いよ・・・。」


剣ちゃん・・・心配掛けて、ごめんなさい・・・。


つるりんも、なるなるも・・・心配掛けて、ごめんなさい・・・。


更木の後ろに控えていた、二人にも謝れば・・・

二人は、其々、言葉を紡ぐ。

「此れっきりにしてくれよ・・・?」

「そうだよ・・・夜更かしは、お肌の大敵なんだからね?」

そう告げて、無事に戻って来た、彼女に

安心したような、笑みを向ける・・・。

彼女は、笑いながら頷くのだった・・・。

其れらの様子を見守っていた、更木は、ポツリと・・・

「腹、減ったな・・・飯は、如何した?」

「まだ、食べてない・・・。」

ホントは、彼と一緒にと、乱菊達に誘われたけど

それを断ったのは、何となく・・・親代わりでも在る、彼が

食事をせずに、待っていそうだと思ったから・・・。

更木は、控えていた、二人にも視線を向け

「よし・・・飯、食うぞ・・・。」

そう告げて、戻って行く、彼に

「はーい」

やちるが、手を上げながら、返事をして

其の、後姿を追掛ける・・・。

二人の様子に、ホッと、一安心しながら

一角達も、彼等二人の後を歩き始めるのだった・・・。


あれだけ降っていた、雨は止んでいた


隊舎からは、薄らと


空に、虹が掛かっているのが、見えていた・・・。


其の虹は、きっと・・・


彼のいる隊舎からも、見えていただろう・・・。





あれから、彼女は、真央霊術院に

無事、入学を果たした・・・。

瀞霊廷は、何時もと変わらなかったが

唯、時折、彼女がいない事で

物思いに耽る、時間に陥る時が、屡

彼女と深く、係わり合いが在る、彼らに見受けられた。

其の事を、忘れるように

仕事に没頭しがちな、彼を心配して

三番隊の彼と、時折、戻って来る、六番隊の彼が

彼を隊首室から連れ出し、外で、食事を取るようにしていた。

今日も、何時ものように、外に連れ出し

行き付けの店で、食事をしていたら

彼の伝令神機が鳴り始める・・・。

其の音は、メール音・・・。

「悪い・・・。」一言、短く告げて

彼は、伝令神機を開くと

其の届いた、メール文を読む・・・。

『修ちゃんへ、此処に入学して、少しずつ慣れて来たよ。
 寮の同室の子とも、仲良くなれたよ・・・。
 今から、鬼道の時間なの、初めてだから、どきどきする。』

知らず知らずの内に、口許に、笑みが浮かぶ・・・。

其の様子に、吉良が、彼の手元に在った湯飲みに

お茶を、淹れ直しながら

「彼女からですか・・・?」

吉良の問いに、頷き

「・・・今から、鬼道の時間だとさ。」

伝令神機を、懐にしまいながら、彼が答えると

「彼女、元気にしているみたいですね・・・。」

「ああ、そうだな・・・。」

軽く、返事を返した彼に、小さく笑みを浮かべ

吉良は、彼の前に、湯飲みを置き

近くにいた、給仕をしている女性に

食後の甘味の注文をし終えると

「傍にいなくて、寂しいって・・・思ってます?」

そう告げて、彼を見遣れば、彼は・・・

「思ってないと言えば、嘘になるな・・・。
 でも、其れで、彼女の世界が開けるなら・・・
 良いと思ってる、自分がいる・・・。」


そう云って笑った、彼の顔は、穏やかな笑みだった・・・。





伝令神機を閉じて、彼女は、空を見ていた。

彼からの返事は


『元気そうで、安心した・・・。でも、気負い過ぎるなよ?』


短い文面だけど、其れでも・・・

彼が、此方を心配している事が、良く判っていたから・・・。

「修ちゃん・・・。」

ポツリと、言葉を落とし、彼の事を思う。


仕事に没頭し過ぎで、ご飯、抜いていないよね・・・?


この時間は、何時も一緒に、ご飯を食べていたから

何だか、可笑しな感じがするのだ・・・。

考えに、浸っていれば

トントンと、肩を叩かれ・・・振り向けば

其処には、同じ組の、女生徒数人がいた・・・。

「草鹿さん、次、修練場だけど、場所、判る・・・?」

そう云われ、よく考えれば、未だ

場所を覚えていなかった事を、思い出し

「え・・・ううん。」

声を掛けてくれた、彼女に返事を返せば

彼女は、笑いながら、ホッとしたように

「良かったら、一緒に行かない・・・?」

「ありがとう、お願い。」

やちるも、彼女の申し出を、有難く思い

礼を告げて、己の席から、荷物を持って

彼女達は、教室を後にするので在った・・・。

彼女達は、今から行われる、授業の場所に向かいながら

色々、話をしていた・・・。

打ち解けるまでに、そう対して、時間は掛からなかった・・・。

「あたし、初めてだから、どきどきするよ~!!」

「あたしもだよ~。」

「あ・・・私、此処の伝説・・・聞いた事が在るよ?
 昔、鬼道の授業の時・・・
 何時も、暴発ばかり繰り返していた、先輩がいるって・・・。」


其の先輩、信じられない事に


ちゃんと、死神になれたんだって~!!



彼女達の声が、青い空の下


響き渡る・・・。


彼女の世界(未来)は、今、広がり始めた・・・。
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