ゆえの日常生活と創作小話。
『恋心2/子供の世界(BLEACH)』2更新!
2007年05月19日 (土) | 編集 |
『恋心2/子供の世界2(BLEACH)』更新!!

小さな異変の前の、ほのぼの・・・ですかね?

やちるちゃん、積極的?
【恋心2/子供の世界2】



「やちる・・・。」

「何、剣ちゃん?」

やちるは、頼まれていた書類を、手にしたまま

呼び止めた主を見る。

彼女を呼び止めたのは、更木であった・・・。

彼は、彼女を見ると

「その・・・な・・・。」

何かを云おうとするのだが、言葉が続かない。

頸を傾げ、其の先を促すように、黙って、待っているのと

「・・・?」

更木は、其の後の言葉を言わず

ニヤリと笑うと・・・

「いや、何でもねぇ。引き止めて悪かったな。」

「剣ちゃん・・・?」

更木の立ち去る姿を見ながら

やちるは、軽く溜息を付き

この会話を、何度・・・交わしたのだろうと思う。

此処の所、更木が、何かを告げようとしているのは

彼女も、判っていたのだが

唯、何を伝えようとしているのかは、

何時も最後まで、告げられず

その内容は、見当が付かなかった・・・。

彼女は・・・自分が、手にしていた書類の存在に、気付くと

弓親から、九番隊宛の書類を、持って行く様に

云われていた事を思い出し、彼のいる、隊舎へと足を向ける。





九番隊の詰所に、顔を出せば、都筑第三席が、彼女に気付き

直ぐに中に、招きいれると

彼女は頼まれていた、書類を手渡しながら

「此れ、九番隊宛の書類です。」

「態々・・・副隊長、自ら、有難うございます。」

そう云って、書類を受け取った

都筑第三席は、困ったような笑みを、彼女に見せ

「もう、そろそろ・・・
 休憩を取って欲しいと、思っていたんです・・・。」


あの人を・・・隊首室から、連れ出して頂けませんか?


其の言葉で、誰を言っているのかは、判ってしまう。

やちるは、微笑んで、告げる・・・。


「喜んで・・・。」


都筑は、ホッとしたような笑みを浮かべ

「お願いします」と、ぺこりと頭を下げる。

やちるは、慣れた足取りで、彼のいる隊首室へと向かう。





隊首室の前に来ると、彼女は扉を、軽く叩いて

「失礼します・・・。」

一言、声を掛ければ

部屋の中から「どうぞ・・・。」と、声がして

部屋の中を、覗けば

「・・・やちる?」

此方を見た、彼は、珍しく眼鏡を掛けていた。

其の小さな異変に、彼女は

ほんの少し、驚いたような顔で、彼に問う。

「修ちゃん、如何したの、其れ?」

其の質問に、バツが悪そうに

「あー、目の使い過ぎ?阿近さんから
 視力が戻るまでの間、此れを使うよう言い渡された・・・。」


此処の所、酷使していたのかもな・・・。


何でもないように笑う、彼に

彼女は、むうっと、頬を膨らませて

彼の傍に来ると

彼が手にしていた、書類を取り上げる。

「修ちゃん・・・散歩に行こう?」

「・・・は?」

彼女の言葉に、一瞬、呆気にとられてしまうけれど・・・。

彼女は彼の様子など、お構い無しに

彼の腕を引っ張り

「良いから、散歩に行こう?」

「やちるさん・・・俺、未だ、仕事が・・・。」

困ったような顔で、彼女に訴えるけれど

彼女は、檜佐木の掛けていた、眼鏡を外すと

自分が掛ける様な、仕草を見せ

レンズ越しの、彼を見据えながら

「・・・視力の低下って、其れだけ、目に負担掛けているんでしょ?」

「・・・・・・。」

「眼鏡掛けてて、文字と睨めっこばかりしても、仕方ないでしょ?」

「・・・・・・。」

「目に負担掛けない為にも、緑とか見るのは、必要だよ?」


だから、散歩に行こう?


ニッコリと、微笑まれて

彼女の、有無を言わせぬ態度に、檜佐木は

「判ったよ。」

両手を挙げ、降参とでも云いたげに、仕草をして見せ

苦笑いを浮かべれば、彼女は満足したのか

眼鏡を、彼に返すと

彼は、其の眼鏡を、机の上に置き

彼女の言う通り、外に散歩へと向かう。

彼らが出て行く、後姿を見つめながら、都筑は

「やっぱり、草鹿副隊長の言葉には、流石に逆らいませんね。」


お見事です・・・!


心の中で、そう呟き、彼は、隊首室に在った書類を

持って行ってしまうのだった。

彼の負担を少しでも、減らす為に・・・。





二人が一緒に、外を歩いているのを

一番隊の副隊長・雀部長次郎が見掛ける・・・。

普段は隊を率いている、隊長として厳しい顔を持つ

彼の様子は・・・

彼女が、傍にいる事に因って

穏やかな、青年の顔に戻っている。

何を話しているのか、判らないが

あのような顔を見たのは

何時振りだったろうと、考えてしまう・・・。

其の二人の様子は、此方まで、心が和むようで

「出来れば、このままにしてやりたいとも思うが・・・。」


山本総隊長からの、命令と在らば


致し方ないのかも知れぬ・・・。


二人の姿を見送った後

雀部長次郎は、彼女の保護者がいる

十一番隊の隊舎へと、向かうのだった・・・。
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