ゆえの日常生活と創作小話。
『雨の散歩と子猫(BLEACH)』11更新!
2007年04月25日 (水) | 編集 |
『雨の散歩と子猫(BLEACH)』更新です!

この中で出て来る、黄粉のパウンドケーキは

実際に在ります・・・。何故か、ドイツパンを扱う

お店で見付けました。手元に、小豆とクリーム欲しかったです。

黒蜜でも良いんだけど(笑)南瓜も美味しかった!!
【雨の散歩と子猫/11】



「無理、無理、無理!!
 あたしのは、素人が焼いたのだもん・・・。
 咲哉さんみたいに、本職に敵う訳がないよ・・・。」

あたしは、思いっきり、叫んでしまう。

だけど咲哉さんは、そんな事は、お構いなしに

優しく諭すように・・・

「大丈夫よ、このあたしが、保障するから・・・!
 やちるちゃん、自身持って、良いと思うよ?」

そう言って、咲哉さんは

あたしが焼いた、ケーキを切り分け始めた。

均等に、在る程度、切り分けてから

プレートに盛る。

プレートの形は、四角いもので、色はシンプルな白。

「此れだけじゃ、何だか寂しいから・・・。」

そう云って、冷蔵庫から、緩く泡立ててある

生クリームを取り出して、ケーキの横に沿えると

もう一つ、小倉餡の入っている、容器を取り出して

スプーンで可愛らしく、生クリームの横に沿える。

其れから、飾り用のミントの葉を上に置けば・・・

「こんな感じかな?」

シンプルな筈のケーキが、ほんの少し、手を加えるだけで

随分と、違って見えて来る。

其れから・・・

いとも簡単に、其れを生み出してしまう、咲哉さんの手が

魔法使いのように、思えてしまう。

「すごーい・・・咲哉さん。」

あたしが感心していると、咲哉さんは、ニッコリ笑って

「お褒め頂いて、光栄です・・・。
 じゃあ、此れを・・・今から、やちるちゃん自身の手で
 お客さんに、持って行ってくれる?」

あたしは、其れを聞いて、固まってしまう・・・。

「え・・・?咲哉さん、それは・・・。」

あたしの疑問に、答えるように

優しく、頭を撫でてくれながら、教えてくれたの。

「やっぱりね、このケーキを作った人が、直に、持って行って
 お客さんの反応を見るのが、良いと思うの・・・。」

だから、お願いね?

咲哉さんは、其のプレートを、木のトレイに載せると

あたしに手渡した・・・。

此れは、もう・・・あたしが、持って行くしかない状況で

途惑いながら、咲哉さんを見れば

「大丈夫・・・。」

と云うように、微笑んでくれた。

あたしは、咲哉さんの微笑みを信じて

厨房から、店内の方へと向かったの・・・。


トレイを持ちながら、考えていたのは


どんな人が、お店に来ているんだろうって事。


このケーキを、如何、思ってくれるかなって事。


甘いモノが苦手な人が、此れを、少しでも食べて


平気なら、修ちゃんでも、食べてくれるかな・・・って・・・。


そう考えていたの・・・。


だから、店内を覗いた時、思わず、目を疑ったの。


だって、其処には


現在、尸魂界で、仕事している筈の


彼が、目の前にいたのだから・・・。


「・・・修ちゃん?」



人の気配と、小さな声で、名を呼ばれ

声がした方向を見れば、其処には、不思議なモノでも

と、言うよりは・・・

きっと、俺が、此処にいるとは、思っていなかったんだろうな・・・。

其れは、そうだろう・・・何時もなら、他隊の隊長達に

捕まっている筈の、俺が、此処にいるんだから

彼女の気配が、判ったのか、足元にいた

雷雅と風雅達二匹は、起き上がり

スタッフが出入りする、入り口を見る。

彼女の姿を認めると、無意識なのか、何故か、尻尾を振り

小さく、鳴いている・・・。

未だ、此方に来ようとしない、彼女に

俺は、苦笑いを浮かべるしかなくて

「こっちに、くれば・・・やちる?」

「あ・・・うん。」

彼女が、俺の傍に来た時、足下にいた雷雅達は

彼女に場所を譲るように、離れた場所へと移動した。


傍に来た、彼女からは


甘い匂いが、微かにした・・・。
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