ゆえの日常生活と創作小話。
『雨の散歩と子猫(BLEACH)』10更新!
2007年04月22日 (日) | 編集 |
『雨の散歩と子猫(BLEACH)』更新です!

もう、そろそろ、完結させねば・・・。

ケーキは、無事に、焼きあがるのでしょうか?

【雨の散歩と子猫/10】



「今、やちるちゃん・・・ケーキ作ってるんですよ。」

ああ・・・だから、厨房の方から

彼女の霊圧を感じるのか・・・。

「お店で出す予定のケーキなんですけど、この雨だし
 お客さんも少ないから、試作品を作ってるんです。
 で、聞けば・・・やちるちゃんも暇そうでしたし
 誘ったんですよ・・・。」

彼女、中々、筋が良いですよ~。

咲哉さんが、褒めるように

やちる自身の、料理の腕前は、確実に上がっている。

最初こそは、失敗の連続だったけれど

周りにいる、乱菊さんや、雛森達の指導も在り

十一番隊の中では、弓親の味見の、お蔭だろうな・・・。

コトリと、音がして、テーブルの上を見れば

俺の前には、咲哉さんが淹れてくれた

珈琲が、置かれていた・・・。

彼女が貸してくれた、タオルを、礼を言って返す・・・。

「彼女に、逢えますか?」

咲哉さんは、俺の言葉に、少し微笑んで

「もう少し、待ってみません?」

「・・・?」

その言葉の、意味が判らなくて、彼女を見れば

彼女は、厨房を指しながら

「もう直ぐ、焼きあがる時間なんです・・・。」

其れまで、待ってみません・・・?

「・・・判りました。此処で、大人しく待ってます。」

そう答えれば、彼女は

「私、様子を見て来ますから、檜佐木さんは
 ゆっくり、待っていて下さいね?」

彼女は、退屈凌ぎにと言って、俺の前に、何冊か

雑誌を置いて行き、厨房の様子を見に、奥へと向かった。

一人残された、俺は、やちるが作っていると云う

ケーキの焼きあがり、時間が来るまで

時間を、潰す事にした・・・。

雷雅と風雅の二匹も、俺の足元で、寝そべっている。

左に付けている、ピアスの中に、戻るつもりは無いようだ。

誰も居ない、静かな店内

聞こえて来るのは

時を刻む、時計の音だけ・・・。





咲哉さんが厨房から、お店の方に、顔を出して

時間が経過している。

その間に、あたしは、咲哉さんに教えて貰った通り

粉を振るい、ボウルの中の物と混ぜて

パウンドケーキ用の型に、流し込んで

真ん中を、ゴムヘラで経込ませて

暖めていた、オーブンの中に入れて、焼きあがり時間をセットする。

其れから、暫くして、時間が来たら、焼き上がりを知らせる

タイマーの音が、ピピピと鳴り響いた・・・。

火傷しないように、ミトンを用意して

オーブンの中から、出してみる。

綺麗な焼き上がりの色、其れから、黄粉特有の匂い。

ケーキクーラーの上に出して、冷ましていたら

厨房の扉が開いて、咲哉さんが、店内から戻って来た。

「咲哉さん、焼き上がったよ?」

「じゃあ、其処に置いて在る、竹串を指して見て?」

あたしは、云われた通り、竹串を刺してみる。

「何も付いて無かったら、ちゃんと、焼けているんだよ?」

あたしは、恐る、恐る、竹串を引いて見る。

目の前に翳せば・・・竹串は

「・・・何も付いてない。咲哉さん!!」

「良かったね、やちるちゃん、第一関門は、突破だね。
 ・・・さて、後は、味かな?」

そう云って、咲哉さんは、あたしの焼いた

パウンドケーキを型から出して、端っこを切っている。

薄く切って、一口大にする。

咲哉さんは、試食用に切った、ケーキを口に入れる。

ゆっくり、租借して、飲み込むと

あたしの方を見て、ニコリと笑う。

「うん・・・合格!初めてにしては、上出来だよ・・・。」

「ほんと?!」

咲哉さんは、頷いて、あたしにも

切り分けた、試食用のケーキをくれた。

ぱくん・・・と、食べてみたら

黄粉の味が、微かにして、あまり甘くなかった。


・・・此れなら、修ちゃんでも、大丈夫そうかな・・・?


でも、食べてくれるかな?


そう考えに浸っていたら、咲哉さんに、名を呼ばれて

彼女の方を見れば

咲哉さんは、悪戯を思い付いた様な、顔を見せながら

「ねえ、やちるちゃん、此れ、試食用で、出して良いかな?
 今来ている、お客さん・・・甘いモノが、苦手な人なの・・・。」


『このケーキ、食べて貰ってみない?』


何だか、咲哉さん、とんでもない事を云ってない?


其れに、何だか・・・楽しそうなんだけど・・・


お客さんって、一体・・・


どんな人なんだろう?
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