ゆえの日常生活と創作小話。
『恋心・・・番外編/4、紅犬の野望と桜の巻』更新!
2007年03月26日 (月) | 編集 |
『恋心・・・番外編/4、紅犬の野望と桜の巻』更新です!

此れから合流です・・・。

・・・ルキア、何気に、当てられてる?

甘いかも・・・。

【恋心・・・番外編/4、紅犬の野望と桜の巻】



「う~、可笑しくない?修ちゃん」

クルリと回り、己の着ている服装や、髪型を

何度も確かめながら、そう聞いて来る彼女に

小さく笑みを、浮かべながら

「可愛いと、思うけど?」

そう答え、二人の後ろにいた、もう一人の連れに

同意を求めれば・・・

「可愛いですよ、やちる殿・・・。」

と、笑って答える。

「ほんとに?」

小頸を傾げ、見上げて聞いて来る、其の仕草が愛らしくて

「嘘言っても、仕方ないと思うんだけどな?」

苦笑しつつも、笑みを浮かべて、彼女を見れば

やちるの顔は、ほんの少し、赤くなっていて

「・・・ずるい・・・。」

そう呟くから、訳が判らないと云う、表情を浮かべて

「何が・・・?」

聞き返せば、彼女は、少し怒ったような顔で、此方を見上げ


いきなり、綺麗な 笑みを浮かべるなんて・・・


反則だもん!!


だから云わない・・・。


あたしが、修ちゃんの笑った顔を見て、どきどきしたなんて


教えてあげない・・・!


此れ位、良いでしょう・・・?


「何でもないもん!行こう、ルキルキ!!」

プイッと、横を向き、後ろにいた、ルキアの傍まで行くと

彼女の手を引っ張り、走って行こうとする。

「え・・・あ、やちる殿?!」

急に引っ張られた、ルキアは

慌てて、彼女の走りに、合わせようとする。

「急に走ると、転ぶぞ~。」

後ろから、彼の声が聞こえたけれど・・・


聞こえない振りをする。


尸魂界で見る、彼と違い・・・やちるの傍にいる、彼は

つまり、義骸の中に、入っている時は

右に在る傷も、左頬に入れてる刺青さえ

凡て消して在る・・・。その代わりのように

彼の両耳の内、左の片側だけ、ピアスが施されている。

ピアスの石は『オブシディアン』

黒色を持つ石・・・。

阿近さんは、苦笑いを浮かべながら

『此れで、我慢しとけ・・・。』と、云っていた。

意味が判らなくて、頭を抱えてしまったけれど。

技術開発局にいる、阿近さん曰く

其の侭の彼だと・・・?

『流石に、ヤバイだろ?』と、云っていた。

何が『ヤバイ』のか、何て判る筈も無く

彼に聞いても、苦笑いを浮かべているだけで・・・。

でも、義骸の、彼を見ていると・・・不安になる。

普段の彼も、格好良いと思うけれど

凡て、消し去っている、彼も又

違った人のように、見えてしまうのだ・・・。

其の顔で、笑みを見せられたら・・・等と、頭の中で

ボーっと、考えていれば、足元が躓いて

「ぇ・・・あ・・・やちる殿!!」

ルキアの声で、我に返れば・・・身体は、斜めになっていて

「きゃ・・・?!」

目の前には、小石も転がっている、地面が迫っていて

思わず、ギュッと、目を瞑り諦めかけた時

バターンッ!!と、転んでいる筈だったのに

フワリと、力強い腕に抱えられたような、感覚に陥ってしまい

「あ・・・あれ?」

周りを、キョロキョロして見れば

打つかって、痛い筈の、地面から離されていて・・・。

その代わり、直ぐ傍で、彼の声が聞こえた。

「・・・云ってる傍から、転ぶなって・・・。」

其処には、離れていた筈の・・・彼がいた。

転びそうになる寸前、何時の間にか

彼に拠って、支えられていたのだ。

「う~・・・。」

と、云って、泣きそうな顔で、見上げれば

彼は、困ったような、笑みを浮かべて

「・・・何?」

優しく、問い掛けて来る。

傷が無ければ、頬の刺青さえ無ければ・・・

こんなに、綺麗な顔立ちだったのかと、改めて思い知らされて・・・

やちるは、檜佐木の服を、ギュッと握り締めて

彼に、ぽふん・・・と、抱きついて

「カッコ良過ぎだよ・・・修ちゃん。」


あたし、凄く心配だし、困っちゃうよ?


あたし以外の人を、映しそうで・・・


不安になりそうだよ?


「・・・困った、お姫様だな・・・。」


知ってる、やちる・・・?


俺も凄く、困ってるって・・・。


其の不安・・・如何すれば、取り除けるのかな?


抱き付いて来た彼女を、優しく抱きしめれば・・・。

「・・・修ちゃん、手、握っても良い?」

小さな声で、お願いを言われて

「良いよ・・・。」


如何か、捕まえていて


如何か、離さないでいて


小さな彼女の手を、彼は、優しく・・・そっと包み込む。




一緒に走っていたルキアは、やちるが、転びそうになった時

彼女の横を、一陣の風が通り過ぎた・・・。

風と思ったのに・・・

其れは、檜佐木が通り過ぎた時に、起こった風で

彼女が転びそうになる寸前、彼が抱き止めていた。

一瞬の出来事だったけど・・・

未だ、大人にも満たない、少女は

彼に、大事に想われている・・・。

そして、其の後の光景を見ていた、ルキアは、考え込んでしまう。

「私は付いて来ても、良かったのだろうか・・・?
 ・・・お邪魔のような・・・。」

いや・・・檜佐木が、あんな優しい顔をする事が

以外だったかも知れない・・・。

あの優しい表情は、今まで幼馴染の恋次達といた時でさえ

見た事が無い・・・。


彼は、何時でも、誰に対しても優しいから・・・。


だから、あれは・・・彼女だけの特権・・・。


そんな事を考えながら、ルキアは、何故、己が此方に

檜佐木達と共に、来る事となった、切っ掛けを思い出す。

其れは、ある日突然、六番隊舎に呼ばれて

兄の隊首室に、向かってみれば・・・

其処には・・・

十番隊隊副隊長、松本乱菊

五番隊副隊長、雛森桃

八番隊副隊長、伊勢七緒の三人と・・・

此処、六番隊隊長、朽木白夜

三番隊隊長、吉良イヅル

・・・彼等五人が、其処にいたのだ。

そして、其処で聞かされた話・・・

九番隊の隊長と、十一番隊の副隊長が、二人揃って

現世に下りるので、己も一緒に・・・

「現世に行けと・・・?其れは、又、何故に・・・。」

と、云って見れば・・・。

目の前で、お茶を飲んでいた乱菊が、湯飲みを置きながら

「紅犬が、悪さし無い様によ。」

雛森は、ニコニコと、笑いながら

「ああ見えて、犯る時は、早いですから。」

ルキアは、意味が判らず、聞こうとするが

其の口を、挟む前に・・・。

雛森の隣にいる、伊勢七緒は、眼鏡を上げながら

「子供ですからね・・・攫われない様にしないと。」

至って、至極真面目に、言葉を紡ぐ、彼女に対して

乱菊と雛森の、突っ込みが入る。

「「七緒、違うから!!」」

「・・・・・?!」

いや、彼女が云っている事も、一理、在る様な・・・?

何が違うのだろうかと、ルキアは、頭を抱え込み

黙り込んでしまっていた。

・・・紅犬とは、きっと、恋次の事だろうが・・・

先程から、悪さだとか、犯る時は、早いだとか?

恋次が、誰に対して、迷惑を掛ける様な事が、在るのだろう?

ルキアの様子が気になったのか・・・。

白夜は、彼女の名を呼び、此方にと、顔を向けさせる。

「ルキア・・・此処のトコ、恋次からの
 定期報告が滞っているのだ・・・。
 済まないが、其れも、序でに、持って帰って来て欲しい。」

檜佐木に話せば、直ぐに、書き上げるだろうから・・・。

困ったような顔で頼まれ、ルキアは、元気良く

「お任せ下さい、兄様!!」

大きな声で返事をすれば・・・其の隣にいた、吉良が

何時もの様に、淡々と告げる。

「朽木さん、くれぐれも、阿散井君が
 先輩に、飛び付かない様、見張っていてね?」

飛び掛ろうものなら、詠唱破棄、唱えても良いから・・・。

物騒な言葉まで、言ってしまう、吉良に

些か、引き気味になりながら

「何だか、良く判らんが・・・要は、檜佐木殿に、迷惑を掛けない様
 見張っていれば良いのだな?」

と、結論に至った事を伝えれば・・・。

「「「「「そう云う事だ(よ)!!」」」」」

一致団結、五人の言葉・・・。

其の時、あの兄までも、ハモるとは、思わなかった・・・。

何だか、良く判らないけれど

幼馴染が、先輩であり、現、九番隊の隊長で在る

彼に迷惑を掛けない様、しっかり見張ろうと・・・ルキアは思った。




「ルキルキ~、置いて行くよ?」

やちるの声で、物思いの耽りから、我に返り

前を見れば・・・

此方に手を振リ、笑顔の、やちるの姿と・・・

其れから、やちると手を繋ぎ、此方を見ている、檜佐木の姿・・・。


大人である彼と、未だ、少女のやちる。


二人を見ていて、羨ましいと思う・・・。


何時か、自分も、人を好きになれるのだろうか?


人を好きになった時、自分の全てを、受け入れて


受け止めてくれる、人が現れるのだろうか・・・?


彼女の脳裏に、思い浮かぶのは


眩し過ぎる色・・・オレンジ色の彼の姿・・・。


彼は・・・元気にしているのだろうか?
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