ゆえの日常生活と創作小話。
一応終わり
2016年01月26日 (火) | 編集 |

『 天使のキオク(君と僕はそこにいた・後日談11) 』

此れで、おしまいの筈なんだが

後は、おまけかなあ…………

如何するかなあ(笑)




桐ケ谷は飛翔に云いきると、未だ出てくる気配を見せな

電光の様子を見る為

コンビニ店内へと視線を向けた。

電光はカゴを持ち、レジの順番を待っていた。

此方の視線に気づき、周囲の迷惑にならない程度で、手を振っている。

「漸くか」と、呟いた時

「…………から」

小さな呟きが、彼の耳に届いた。桐ケ谷の瞳が飛翔へと向けられる。

彼はギュッと固く拳を握り、俯かせていた顔を上げると、桐ケ谷を見据えた。


「……俺は、友達止めるつもりはないから。」


彼奴らに睨まれようが、憎まれようが……俺は、一夜の友達でいる。


もう彼奴の手を離すつもりなんかない…………絶対に!



飛翔の瞳には、揺ぎ無い、意志が宿っていた。蒼い瞳が深い色へと染め上げられていく…………。

桐ケ谷は黙り込んだまま、静かに彼を見詰めた。

判らない事だらけだと思う。

何故飛翔達は(一夜)に対して、其処迄拘るのか

何故、一夜の兄・忍武や、副生徒会長でもある藤丸、更にはクラスメイトのカイルが

飛翔達に対し警戒を見せる、必要があるのか

一夜に近づけさせない様に、係わらせない様にするのか

その理由が、皆目見当がつかない。

恐らく飛翔達に聞いても、忍武達に聞いても教えてはくれないだろう。

否、触れさせて貰えないだろう……。

勿論、其処まで踏み込むつもりもないけれど…………

まあどちらにしろ、彼らの火の粉が、此方に降り掛かる事が無ければいい…………。

と同時に、彼等と両方の間に立たされている、一夜を困らせる事だけはしないで欲しい。

自分は彼を気に入ってるのだ。

もしそうなった時は、それ相応の事をさせて貰おう。

うん、そしよう……。

桐ケ谷は、フッと口元を緩ませると

「そうか。其れがお前自身の答えなら、もう何も云わないが……だが、海堂先輩達に認めて貰うのは、容易じゃない。」


精々、頑張ってみるんだな……。


それは飛翔自身も判っている。

忍武は、きっと自分を許すつもりはない……。否、許して貰おう等とは思わない。

唯、彼と、今度こそと願う……。


「ああ。絶対認めさせてみせるさ。」






「お待たせや!!」

二人の沈黙を破るかのように、明るい声がした。

電光だ……。

会計を終え、お菓子が沢山入った袋を手にして、店から出て来たようだ。

一体何を、そんなに買う必要があったのか?

「随分買ったんだな。」

飛翔の言葉に、電光は「よくぞ、聞いてくれた!」と言わんばかりの笑みを浮かべて見せ

「此れや、此れ!じゃあーーーん、たけのこの里や!!」

ガサゴソと、袋から取り出したのは

お菓子の定番とも云える(たけのこの里)シリーズで

電光が手にしているのは通常バージョンと、期間限定バージョンだ(イチゴ味)……。

此れが如何したと、飛翔と桐ケ谷の視線が、電光に向けられた。

すると電光は嬉気に

「さっきな、一夜と、ずっとメールしとってん。でな、なんしよんや?って訊いたら」


兄ちゃんが持って帰ってきた、図書館の本読んでたって云うからな


わいは、今コンビニや~~~って、メールして


んで、そんときにな?


今菓子コーナーにおるんやけど、きのこの山とたけのこの里、どっちが好きやって聞いたんや。


したらな、一夜は(たけのこの里)が好きやってきてな


ほなポッキーやと、イチゴの粒粒と、普通のチョコ掛けと、クラッシュやったら


どれが好きや~~~って聞いたら


一夜はイチゴの方が好きやって、返してくれたんよ。


明日学校に来たら、一緒に食べようと思うてな、此れ等を、買うてきたんや。


けどなあ、甘いもんばっかりやと、塩気のあるモン欲しゅうなるやろ?


ポテチは、ホンマは関西だし醤油にしたかったんやけど、塩味にしたんや。


明日が楽しみやわあ~~~



電光の説明に、桐ケ谷と飛翔は呆れた様な顔を浮かべるしかない。

いやいや、まさかこんな事に為ってるなんて

確かに自棄に、買い物に時間が掛かっているなとは思ったけれど

其れが四方や…………



…………店内物色に時間かけていた理由が、一夜とメールしながらだと!?



能天気な顔で、へらへら笑っている電光に対し

桐ケ谷と飛翔は有無を言わさずに、彼の頭を、グーで思いっきり叩くと

「帰るか。」

「そうだな。」

二人で言葉を交わし終えると

其の場で蹲り、頭を押さえている、電光を置いて、さっさと歩き始めていく…………。

「お前も色々大変だな。」

「……あはははは」

「ちょお、まってや!二人とも!!」

電光は荷物を慌てて抱え直し、桐ケ谷達を追い駆けていくのだった。



茜色だった筈の空は、薄闇の空へと、何時しか変わってしまっていた…………。





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テーマ:二次創作
ジャンル:小説・文学