ゆえの日常生活と創作小話。
年内は此れがラストかな
2015年12月31日 (木) | 編集 |

『 天使のキオク(君と僕はそこにいた・後日談7) 』

海堂兄弟パラレル更新です。

年開けは、おそらく3日以降からかな(笑)



皆さま、よいお年を…………





「起きとっても、大丈夫なんか?」

「大丈夫だよ。熱も下がってるし、躰の怠さも取れてるから……どうぞ。」

案内された部屋の中は、彼の性格を表しているようで

きちんと整理整頓されており、本棚も数多くの児童図書や小説・図鑑の類等が並んでいた。

「適当に座って。」と云われ、彼らは一夜が座った場所付近に各々座り込んだ。

「熱が出たのって、やっぱりイルカショーの奴が原因なのか?」


俺達も結構、水被ったけど、一夜も被っていただろ……?


飛翔の言葉に、一夜は軽く笑って「違うよ。」と、やんわりと否定した。

そしてほんの少し恥ずかしそうに

「ちょっと燥ぎ過ぎたみたいで、躰が吃驚したみたいなんだ。こどもみたいだよね?」

「其れって、あれやんな、所謂アレの逆バージョンやな。」

「アレって何だよ、いかちゃん。」

飛翔の突っ込みに、ポンッと、電光が手を叩き

「アレや、アレ!遠足前に燥いどった子どもが、当日になると、熱を出すっちゅう……」


ミラクルな法則の逆やな!!


「そうそう!テスト前には、ネコ型ロボットのアイテムと同じ位欲しい法則の一つだよな!!」


飛翔と電光は互いの顔を見合わせると、手と手を取り合い

「いかちゃん!」

「ひーちゃん!」

うんうんと頷きあうと

「「此処に、神がいたっーーー!!」」

ぱあっと顔を輝かせて、此方を期待したような顔で見てから

彼等は手を差し出して

「「ってな事で、その法則を是非、教えてください(教えてえな)!!」」

「え……!?」

またまた行き成り始まった、二人のネタ……此の場合、何処をどう突っ込んでいいのか、全く見当もつかない。

どう対処したら良いのか迷っている、一夜の代わりに

桐ケ谷が又容赦なく、ハリセン代わりに丸めた教科書で、飛翔と電光の二人を叩いた。


ばっこーーーん!!


「「~~~~~~~~~っ!!」」


彼は、フンッと鼻を鳴らすと、冷たい眼差しで、二人を睨み付けた侭

「お前達の下らんネタに、海堂を巻き込むな。海堂、此の馬鹿どもは放っておいていいぞ。」

「う、うん。」

桐ケ谷の纏う雰囲気に吞まれるかのように、一夜は素直に頷いた。

何と無く、今の彼に逆らってはいけない様な気がしたのは、何故だろう…………?

軽く頸を傾げ、桐ケ谷を見ていれば、ぽすっと、頭に何かが乗せられた。

ぱちぱちと瞳をさせれば、桐ケ谷が困ったような顔で

此方を見ている事に気が付いた。

彼は、一夜の頭に乗せたモノを渡し乍ら

「海堂を困らせるつもりはないが、余り深く考え込まなくても、良い場合もあるからな。」

そう云い終えると、彼は手渡したモノについて説明を始めた。

桐ケ谷から受け取ったモノは

学園からの手紙(お知らせ)関連の類と、今日の授業分のノートだ。

「授業で行った教科書の範囲は、其処に書いてある通りだ。」


其れと幾つか例題の問題を作成してる。


海堂なら、直ぐ解ける問題だと思うが…………


若し判らなければ、遠慮なく、何時もの様に聞いてくれればいい。


彼の言葉にうなずきながら、一夜は授業ノートを見た。

相変わらず、桐ケ谷のノートは判り安く解説がなされている。

そうして何気に飛翔達の方に視線を向けた。

其れに気付いたのだろう……。

桐ケ谷が「如何した?」と声を掛けた。

「本当だったら、今日も勉強する予定だったんだよね。」


二人の追試対策……其の時間、無駄にさせたかと思うと…………


落ち込む素振を見せた一夜に

桐ケ谷は、クイッとメガネのブリッジを上げ

「海堂」と名を口にすると、一夜の柔らかい両頬を、むにっと軽く摘まんだ。

「にゃっ!?」

突然で行き成り過ぎる、桐ケ谷の行動に驚き、大きな瞳を丸くさせて彼を見遣れば

彼は、むにむにと……一夜の頬を絶妙な力加減で、むにむにと引っ張りつつ

「最初から鷲崎や鷹城が試験勉強に取り組んでいれば、良かっただけの話で」


其れを怠ったのは、彼奴ら自身だ。


別に、お前が責任を感じる事は無いだろう?


其処まで云うと、桐ケ谷は一夜の両頬を引っ張るのを止め、其の手を離した。

「彼奴らには、今日出来なかった問題集を渡してあるし、其れに明日の朝、必ず俺に提出すように約束している。」


だから、心配しなくても大丈夫だ…………。


そうだな、如何しても気になるのなら


明日登校したとき、彼奴らの採点を手伝ってくれ…………。


其の言葉に一夜が頷けば、桐ケ谷は軽く笑った。



「そう云う訳だから、お前達……きっちり忘れずに問題集を解いて来い。」



きらーんと、目を光らせて、桐ケ谷が飛翔と電光に視線を刳れた。

桐ケ谷絶対零度な視線に、二人は何故か引き攣った侭、笑み浮かべて固まっていた。

其の手には、しっかりと携帯が握られていた。

何故か二人は携帯カメラを、一夜達に向けており、引き攣った笑いを浮かべていた。

「……鷲崎、鷹城、覚悟は出来ているな。」

「「はっはははは……(何んで判った!?)」」

キョトンとした表情で二人を見詰めている、一夜は気付いてなかったが

此の二人は、桐ケ谷が一夜の頬を引っ張った時から

こっそりと気付かれない様に、携帯のビデオ機能を使って録画をしていたのだが

不思議な位、桐ケ谷にはバレていたらしい…………。

けれど飛翔と電光に因る此の行動も、滅多に見られない桐ケ谷の行動が珍しくて

其れと、ころころと表情を変える、一夜の顔を記録しておきたいと云う気持ちがあったからこそ

唯、此の行動が桐ケ谷にバレた場合、如何なるか等、予測している筈もなく

だから此方を見て微笑んでいる、桐ケ谷の顔を真面に見れない。





だってあれは…………





……………………………黒い微笑みなんだもん!!





飛翔と電光は「はっ……ははは…………」と、唯、顔を引き攣らせる事しか出来なかった。





ああ、俺達の莫迦!!





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テーマ:二次創作
ジャンル:小説・文学