ゆえの日常生活と創作小話。
鋼鉄の翼(兄弟パラレル)更新
2015年12月24日 (木) | 編集 |
『 天使のキオク(君と僕はそこにいた・後日談4) 』

色々と伏線出てます。




「母さん……。」

「あら、一夜、起きたりして大丈夫なの?」

リビングのソファに座り、雑誌に目を通していた

彼女は本をラックにいれると、彼の許へ行き、軽く額に手を当て

其れから頬と、頸元にも手を当てた…………。

「熱は下がってるみたいだけど、でも一応、熱を測っておきましょうね。」


体温計持って来るから、座って待っていてね。


彼女は云い終わると、体温計を取りに行った。

一夜は母に言われた通り、ソファに、ちょこんと座って待っていた。

程無くして母が戻ってくると、一夜の傍に座り、体温計を渡した。

一夜は大人しく体温を測った。数分待てば、測り終わったと、軽い電子音が響いた。

体温計を取り出し、確認すれば

「……今日の夜様子を見て大丈夫そうなら、明日は学校に行ってもいいわよ。」

「ほんと!?」

彼女の言葉に一夜が嬉しそうに云えば、母は優しい笑みで頷いた。

「だからあと半日は、大人しくしてましょうね。」

母の云い付けに、一夜が頷けば、彼女は「よろしい。」と軽く笑い

其れから時間を少し見た。

お昼と呼べる時間は、とっくに過ぎてしまっている。

けれど…………あの時は空いていないと、彼は云ったけれど、今なら如何だろうか?

「ねえ一夜、お腹空いてない?」

母の問いに、一夜は少し考えてから答えた。

「ちょっと空いてるかも……。」

一夜の返事に、彼女は何処か、ホッとしたような顔色を浮かべ

「じゃあ何か軽いものを作るわね。」

待っていてね……と、母はキッチンへと向かった。

母の背中を見送り、一夜はソファに身を深く沈めると

手にしていた携帯を開き、自分が寝てしまった後に来た、メールを読み始めるのだった。



放課後になれば、一気に教室は騒がしくなる。

皆が其々と散っていく中、桐ケ谷は荷物を纏めると、担任の許へ行き

学園からのプリントが入った、クリアファイルを受け取った。

「じゃあ済まんが、此れを頼むぞ。それと、海堂には無理をするなと伝えてくれ。」


漸く学園に戻ってこれたのに、また向こうに逆戻りというのも、ちょっとな…………。


担任の云いたい事が判っているのだろう。

桐ケ谷は「しっかり伝えておきます。」と、きっぱり告げた。

担任から預かったものを鞄に入れ、桐ケ谷が一年の下駄箱で靴を履き替えた時

「委員長!」と呼び止める声が聞こえた。

彼を呼び止めたのは飛翔で、その後ろには電光もいる。

「如何した、今日渡した追試対策問題で、何か判らない処でもあったか?」

本当は、今日も対策勉強をする予定だったが、一夜が欠席をした為、中止にした。

代わりに、彼等には判る範囲迄でいいから、問題を解いてくるように告げていたのだが…………。

桐ケ谷の言葉に、電光は「ちゃうちゃう!!」と慌てて否定をし

「委員長、一夜の処に行くんやろ?」

「そのつもりだが、其れが、如何かしたのか?」

飛翔と電光は軽く視線を合わせ、そして………………

「俺達も、一夜の見舞いに行きたいんだ。一緒に行ってもいいかな?」

「わいら、見舞いに行きとうても、家知らんのや。せやから、委員長ならと思って、な。」

二人の言葉に、じっと耳を傾けていた桐ケ谷だったが

軈て、メガネのブリッジを直してから、もう一度彼らを見ると

「別に構わないと思うが……。お前達、騒ぐなよ。」

其の言葉に、二人は思いっきり頷いた。

其の様子に、桐ケ谷は彼らが一緒でも、多分、彼は拒む事はしないだろう…………。

寧ろ、歓迎してくれるだろうが

しかし、今から尋ねる家には、彼の兄だっているのだ。

念の為に、後でもう一度(忠告)だけは、しっかりさせて貰おう…………。

人をナビ替わりしてるのだ。其れ位したって、罰は当たらない筈だ。




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