ゆえの日常生活と創作小話。
今回は短め
2015年11月13日 (金) | 編集 |
イルカショーの水攻撃と

イルカの見えるレストランは以前、よく遊びに行っていた水族館が元になってます。

本当は館内、走っちゃ駄目だけど……其処は生温い視線でお願いします。

『 天使のキオク(君と僕はそこにいた6) 』更新です。



イルカショーが行われる水槽プール迄来ると、電光が「こっちや!」と云って、二人を手招きした。

電光が、ショーを見る為に選んだ席は

イルカ達が豪快に跳ね上がる水を、観客に振舞う、特別ゾーンエリアだった…………。

其の為観客席には、大きなビニールシートが用意されており

イルカ達が豪快に水飛沫を挙げた時に、其れで回避して貰おうと云う訳だ。

「何も、こんなに真近じゃなくても……」

「否否、何云うとんねん……イルカショーの定番で、お約束っちゅうたら、此れしかないやろ!!」

ウキウキと嬉しそうに話す電光に、呆れを含んだような瞳を向けつつ、飛翔は一夜を見た。

「……一夜、被害を被る前に、席を変えるなら、今のうちだぞ?」

飛翔は周囲を見上げた。

確かに観客席は埋まりつつあるが、未だ上の方で在れば、充分空いているのだ。

けれど一夜は緩く頸を振り

「此処で良いよ。折角、電光君が席を確保してくれたんだよ。」

「けどなあ……」と言い募ろうとする

飛翔の口を、彼は「ストップ!」と指で塞ぐと、悪戯っ子のような笑みを見せ

「飛翔君、俺ね……こんなに真近で、イルカを見るの、初めてだよ?」

そう云われてしまうと、もう何も云えなくなる。

「ね?」と、綺麗な顔で微笑まれる。

顔が熱くなったり、自分の胸の鼓動が早くなるのは、きっと気のせいだと思っておこう。

そして此の時、二人の様子を

電光がコッソリ、携帯で、動画記録していた事も、此の際見逃しておこう…………。



音楽の曲調が代わり、トレーナー達がステージに現れた。

イルカショーが始まった事により、話は終了となる。

飛翔達は結局、席を移動する事等なく、イルカのショーを見始めるのだった。

ショーが始まれば、皆が集中し見始める。

大人も、子どもも、其処にいる人達凡てが…………誰もが、イルカ達の見事な演技に魅了され、引き込まれて行く。









そう、最後の最後に…………イルカの悪戯が待ち受けている事等




……………………………すっかり忘れて









…………結局というべきか

其処に用意してあった、ビニールシートは殆ど意味があったのか、無かったのか

特別ゾーンエリアに座っていた、3人は

イルカ達の容赦のない悪戯に因り、盛大に水飛沫の洗礼を受ける結果となったのだった。





「一夜、寒くないか?」

「うん、大丈夫。さっき温かい飲み物貰ったし、其れにタオルも借りられたからね。」

ほんの少し顔を赤くさせ、一夜が答えた。

飛翔は彼の髪の毛に軽く触れ、少し眉を歪めて

「未だちょっと髪、湿ってるじゃないか。もう一回タオル借りてくるか?」

「大丈夫だよ。飛翔君、なんだか(しーくん)みたいだよ。」

くすくすと笑う、一夜に、飛翔は「マジで?」と聞き返した。

まさか、一夜の兄(忍武)と、同じ事をしているつもりは無かったのに

ちょっと、何気に、ショックだ…………。

軽く落ち込んでいると、電光が、二人の許へ走ってきた。

「タオル、返してきたで!んで、此れは、あの席に座った人等、全員に配ってるそうなんやけど」


館内のレストランでの、飲食オフ券貰ってきた。


なんか美味しいもん食べよ!!


スタッフから貰って来た券を、二人に見せた。

「そういや、結構良い時間帯になるんだよな?」

「そやな、さっき確認したら、昼は過ぎとったわ。」

「じゃあ、飯食いに行こうぜ。」

「ほな決まりやな。さっさといこか、此処のレストランは、ちょっとおもろいんやで!!」

電光の意味ありげな言葉に

「……何があるの?」

不思議そうな顔をして問い掛ける一夜に、飛翔は笑って答えた。

「其れに関しては到着してからの、お楽しみって事で!!」


最後だった奴が、昼飯奢りな?


飛翔が一夜の手を取り、走り始めた。

「一夜、走れ!!」

「……飛翔君!?」

「ああ!?ちょいまち!飛翔、狡いで!!」

飛翔達に置いて行かれた電光が、慌てて、二人を追い駆け始めた……。


飛翔に引っ張られる形になってしまった、一夜は、唯走るしか無くて


無意識に、胸の辺りを抑えていた。


けれど、こういう感じは嫌じゃ無かった。



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