ゆえの日常生活と創作小話。
『 天使のキオク ( 僕らも大変です編 ) 』を更新です。
2015年11月01日 (日) | 編集 |
海堂兄弟の話を更新です。

今回はコメディです。多分、ギャグです。

次に更新する予定の連載話が、長い文章なので、息抜きに……此方を更新

***** 注意!! *****

少しだけ、腐の要素らしい成分が混じってます。

軽く混じってます。

そしてオリジナルキャラ出まくりです。

バスケは詳しくありませんので、温い目でお願いします。


* 今後出るだろうキャラのみ紹介 *


小鳥遊凛(たかなしりん) 3年生 バスケットボール部主将 
                 忍武とは中等部からの付き合いなので、海堂家の事情を知っている。
                 一夜の事を、弟のように可愛がっている。

高村一樹 (たかむらいつき) 3年生 バスケットボール部 ガン○ム好きで、ブライトさんの真似をしている。
                    ガン○ムを知らない一夜に、彼是知識を入れようとするが、尽く小鳥遊と忍武に阻止されている。

猫宮紘士(ねこのみやひろと) 2年 バスケットボール部 忍武の隣クラス ムードメーカー 何時も猫のような口と、目をしている。
                   面白いことが大好きで、何時か一夜に猫耳をつけさせてみようと考えている。

狗宮真斗(いぬのみやまなと) 2年 バスケットボール部 紘士と同じクラス 寡黙 何時もむっつりした顔をしている。
                     何かと暴走しがちな従兄弟(紘士)のストッパー役    

               


ダンッ…ダダダン……バシュッ!!


ボールの撥ねる音や弾かれる音等が、広い体育館に響き渡る。


キュッ、キュキュッ……と、バッシュの音を鳴らし、素早く駆け抜けていく。


「止めろ!海堂に、シュートを打たせるな!!」

「其処、何やってんの!キリキリ動け!!」

「一樹、ガンダムやってんじゃねえよ!!」

「海堂、其の侭走れ!!」

立ち塞がった壁を、華麗なステップで躱し

誰よりも高く飛んで、リングに向かって、ボールを投げ入れる…………。

シュッと云うネット音が聞こえ、シュートが決まった事を告げる。

ダンダン……と、床に転がっていくボール……同時に、マネージャーのホイッスルが鳴った。

「皆、休憩よ!!」

一年生が先程まで、コートを走り回っていた

レギュラーメンバーに、タオルや、ドリンクを配り始めていく…………。

「先輩、どうぞ!」

「おう、サンキュ!」

渡されたタオルで流れ出る汗を拭っていると、目の端に何かを捕らえた。

「……?」となり、もう一度見えた方向に視線を向ければ、体育館の中を覗く、影の姿を捉えた。

体育館を覗き込む影の正体に気付き、彼は口元に笑みを浮かべると

少し離れた位置で汗を拭い、ドリンクを飲んでいる後輩に声を掛けた。

「海堂!弟君が来てるぞ。」

チームメイト……3年の声に、忍武が弟のいる方向へと駆け寄っていく。

其の姿を見送りながら、少し離れた場所に座っていたチームメイトの一人が

「海堂の奴、弟いたんだ。」

「ああ、お前初めてだっけ?すげえ可愛い子なんだぜ、一夜君って言ってな。」

「そうそう、兄貴と違ってな、いい子なんだよ。」

「滅茶苦茶ちっちゃくってなあ~~~癒されるんだよなあ。」

口々に出てくる言葉ではあるが、其処に突っ込みが入るのは、お決まりである……。

「否否、待て待て!俺らから見れば、中坊は皆、ちっちゃい子の部類だろう。」

「其れもそうだよなあ……。」

当たり前ではあるが、高校生で上背もある

彼らからすれば、成長途中の中学生は、小さく見えても仕方がない…………。

中学生でも背の高い子はいるが、其れは極一部なのだ。

忍武と弟のいる場所を見詰め乍ら、チームメイトの一人が、にまにまと猫のように目を細めて

「なあ、こっち来ねえかな?海堂の弟君」

其の場にいた皆の視線が、一気に、二人へ集中する…………。

チームメイトの呟きが、落とされた時




………………忍武がいきなり、弟の躰を担ぎ上げた。所謂米俵持ちで、ちゃんとご丁寧に、靴まで脱がせてある。




行き成りの行動に、ギョッとなり、仲間達は慌ててしまう。

幾らなんでも、弟を米俵の様に担ぐって……それって如何なの!?アリなの?ねえ、アリなのか!?

仲間の心の声もそっちのけで、此方にやって来る、彼らの声も漏れ聞こえてきた。

「しーくん、降ろして!俺一人でも、大丈夫だってば!!」

「駄目だ。若し途中で何かあったら、如何するんだ。」

「大丈夫だよ、今の処、何も起きてないし………平気だよ。」

「……其れでもだ。此処で大人しく、俺の部活動が終わるまで待ってろ。」

忍武の言葉に、一夜は頬を膨らませ、思い付くまま、兄の悪態をつく。

「しーくんの横暴、傍若無人、Going my way ジャイアン、ブタゴリラ…………それから、えっと後、何だっけ」

「一夜、ブタゴリラは違うだろ。」

「じゃあ、ばいきんまん……」

「其れも尤、違うだろ……いい加減諦めろ。」

兄弟の遣り取りを耳にしながら、

チームメイトの、心の声は((((((ジャイアン)は否定しないんだ…………。)))))

一夜は未だ頬を膨らませてはいたが、軈て忍武の背を叩いた。

「何だ。」

「此の体制、嫌だ。」

其の言葉に、忍武はフッと笑って、一夜を一旦降ろすと

担ぎの体制から、普通に抱き上げた。

どうやら、一夜を歩かせるつもりはないのだろう。普通とは言っても、片腕で抱き上げてだ。

チームメイトの許へ戻っては来たが

一夜の事を知っているメンバーは、軽く手を挙げて、挨拶をするが

彼の事を知らないメンバーは、目の前で……何が一体起こっているんだと言わんばかりに、目を丸くさせ

呆けた表情で、彼らを見ていた…………というか、全然似てねえよ、此の兄弟!

其れが彼らの事を知らない、メンバーの素直な感想だ。


忍武達の姿を見た、バスケットボール部の主将でもある

3年の小鳥遊凛(たかなしりん)が苦笑いを浮かべ、彼らを出迎えた…………。

「久し振りだね、一夜君……海堂、今日は如何したんだ?」

「図書館の本の一斉入れ替えだそうです。そう云う訳なんで、一夜を見学させます。」

「こんにちは、小鳥遊先輩……俺一人で帰るって言ってるのに、しーくんが駄目って云うんです。」

兄弟其々の理由……可愛らしい顔を、むうっと膨れさせている一夜に、小鳥遊は笑うしかない。

確かに中学生なのだから、一人で帰宅する事位、出来て当然だ…………。

其れを一夜にさせないのは、彼・忍武なりに、色々と思う事が在るからであり

海堂家の事情を知っている、小鳥遊からすれば、其れは其れで仕方が無いと云えるものだった。

小鳥遊は腕を組み、考え込むような仕草を見せ

「うーん、そうだなあ……可愛い子には旅をさせろとか言うけど、でも、俺も心配だな。」


一夜君が、一人で帰るのはね。


一夜は不満げに、小鳥遊を見詰めていた。

其れに気付き苦笑を浮かべたが、しかし彼は、一夜の頭を撫でながら

「久々に体育館に来てくれたんだ。少しシュート練習してみないかい?」

小鳥遊の申し出に、喜ばない訳は無い……。

先程までの膨れた様な表情から、一転して、目を輝かせた表情へと変わった。

「良いんですか?」

「ああ」と笑みを浮かべて返事を返せば、一夜は、目線を、兄・忍武へと向けた。

忍武は、ほんの少しだけ眉を歪めて、小鳥遊を見ていた。

小鳥遊は呆れた様な、それでいて何処か楽し気に、忍武を見ており……

「海堂、別に走らせて、シュート打たせる訳じゃないんだ。一々睨むんじゃない。」


お兄ちゃんは、本当に心配性だなあ~~~。


一夜は忍武の意識を此方に向ける為か、くいくいと服を引っ張った後、頸を傾げ乍ら

「しーくん、駄目?」



海堂の弟君……そんな可愛い顔を見せられてしまうと


(((((…………お兄ちゃんが許さなくても、俺ら、全員が許してあげるううううう!!)))))


其れが、此の場にいるメンバーの、全員一致の意見だ…………。



不安と期待が入り混じったような鳶色の瞳が、忍武を見詰める。

此処で反対した処で、きっと擁護の声が上がる事は判り切っている。

だから忍武は、軽く溜め息を吐くだけにして

「……判った。けどな、ちょっとでも可笑しいと思ったら、直ぐに止めるんだぞ?」


…………約束出来るか?


兄の言葉に、一夜は笑顔で頷いた。


「ありがとう、しーくん!大好き!!」


人前で……ぎゅううーーーっと、兄に抱き着き、無防備に晒される

一夜の嬉しそうな顔

其れが此処にいる、チームメイト達には耐え切れなかったらしく

ぶっしゅうううううーーーっと、噴水の如く吹き出した音が

彼方此方から聞こえ始め、気づけば、床一面は血の海と化していた。

けれど小鳥遊や、海堂兄弟……特に一夜に耐性のある3年等は、血の海に沈んでいるチームメイトに

呆れた様な視線を送りつつも、忍武の腕から降ろされた、一夜に…………

「よし、お兄ちゃんの許可も下りたし、あっちで練習しようか。」

「はい!」

小鳥遊達に連れられて、隣のコートへ行った

弟・一夜を見送った後

忍武は後ろで悶え苦しむチームメイト達に、冷ややかな…………絶対零度の気配を纏うと

凶悪犯の様な面構えで、拳をぼきぼきと、盛大に鳴らした。




「お前ら、一夜見て、何想像しやがった?覚悟は出来てんだろうな………?」




あ…………俺達、明日生きてるかな?その前に、今日生き抜けるかな?





此の一件以降、一夜が体育館を訪れた時は



暗黙の了解で、自主的に外周に出る、バスケットボール部員の姿が見られた。






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