ゆえの日常生活と創作小話。
久々に連載更新、鋼鉄の翼
2015年11月15日 (日) | 編集 |
『 言葉のいらない約束 』

第13話目更新

久々に……ザキ君&ミナミ君を更新です。

実は結構、愛着ある呼び方です。

なので、こっちのシリーズとは、全く違うカラーの話の中で、使用中です(笑)

あっちは、NLです。


「おやつの準備も出来たし、皆を呼んでくるわ。」


疾風君達は、あの子達に手を洗う様に伝えてくれる?


きらりの言葉に、疾風達は頷き「皆、おやつの時間だよ!!」と叫べば

女の子達は、きゃあきゃあと嬉しそうに燥ぎ、疾風達の元へ急いだ。

疾風達は「手を皆洗ってからね。」と云い聞かせてから

皆を手、を洗う場所へと連れて行く。

女の子達がいなくなり、一夜は漸く自分の役目が終わったのだと判ると

ホッとしたような表情を浮かべ、それから周囲を見渡して

彼方此方に散らばっている絵本を、一冊ずつ手に取り集め始めた。

読み聞かせをしている時は、余り気にしていなかったが

結構な冊数を、彼女達は出していたようだ……。

或る程度、手に貯まると、本の背表紙に貼ってある番号順に、本棚へ収めて行く…………。

無造作に転がっている、縫い包み等も拾い集め、おもちゃ箱に収める。

一夜の行動を見ていたカイルも「拙者も手伝うでござる!!」と云って、一緒に片付け始めた。

「一夜君」と呼ばれ、きらりの方に視線を送れば

彼女はにこりと笑って「一緒に行かない?」と、彼を誘った。

カイルは、一夜が集めていた絵本を代わりに持つと

「此処は拙者が片付けておくでござるから、一夜殿は、きらり殿と一緒に外にいる、皆を呼んで来るでござるよ。」

「でも……」と云えば、カイルは

「今の内に、息抜きをしておくでござるよ。午後に備えるでござる。」

其の言葉に、一夜も頷けば、カイルは軽く片目を瞑り

其れから、きらりの方を見ると、何時もの陽気な口調で

「きらり殿、一夜殿を頼むでござる。」






カイルに見送られ、きらりと共に外で遊んでいるだろう、飛翔達を呼びに行けば

丁度電光が、飛翔から放たれたサッカーボールを

某サッカー漫画に出て来る、キャラクターの様に

顔面で受け止めると云う、ハプニングに遭っている最中だった。

此れには、子ども達に大ウケで

忍武は小さな子どもを、片腕に、一人ずつ掴まえさせ

重量挙げの様に遊んでいる真っ最中で在り乍らも、電光の失態に大笑いをしていた。

「電光君、大丈夫!?」

きらりの驚き交じりの心配していると云う言葉に

「平気や、平気!!どーんと来いや!!」

顔を真っ赤にし乍らも、胸を張って答える。

鷹城電光……西条きらりちゃんの前では、恰好付けでいたいのです。

服についた汚れを叩き落とし

「そや、きらりちゃん……なんか用があったんと違うか?」

「あっ」と、小さな声を出し、きらりは軽く手を叩く様な仕草をして見せ

「そうそう、皆、おやつの時間よ。手を洗って、皆で頂ましょう。」

きらりの言葉に集まっていた子ども達の顔が輝き、わあわあと声を上げ始めた。

己の腕にぶら下がっていた、子どもを降ろした忍武が、彼らに向かって

「ようし、皆で部屋まで競争だ!良いか?よーい、どん!!」

其の言葉を合図に、子ども達が一斉に走り始めた。

電光もノリで「まけへんでえええええ!!」と叫び、子ども達を追い掛け始めた。

其れが又楽しいのか、子ども達は声を上げて走って行く。

電光達を見送りつつ、きらりは、其の場に留まっている忍武や、飛翔達に

「私達も戻りましょう?」

「そうだな、俺達も戻るか。」

忍武が飛翔達に視線を向けるが

飛翔は手にしていたサッカーボールを、軽く上にあげて、リフティングをし始め

「俺、もうちょっと遊んでいく。お姉さん達は、先に戻っててよ。」

「飛翔君?」

「未だお腹空いてないし、遊び足りないから良いでしょ?」

「其れは、構わないけど……でも」と、云い掛けた時

「……俺も」

そう云って一夜は、飛翔が受け止めようとしていたボールを奪うと、自身もリフティングを始めた。

「少し躰動かしてから戻ります……ザキ!!」

そして今度は、飛翔に、軽くパスを出す……。

飛翔が其れを受け止め、ボールを蹴り、走り始める。

走り始めた飛翔を、一夜が追い駆け、二人でサッカーをやり始めた。

「ちょっと、二人とも!」

きらりが慌てて声を掛けるが、彼等には聞こえていない。

ボールを追い駆けるのに、夢中になり始めている。

「もう……」と、呆れた様な彼女の声音に、忍武が、くつくつと笑い

「ま、大目に見てやってくれないか。飛翔の奴、一夜が来るのを、ずっと待っていたみたいだし」


彼奴らだけって云うのが心配なら、俺が、此処に残ってるからさ…………。


「でも、忍武さんだって、ずっと外にいて疲れたでしょう?私が二人を見てるから、休憩してきて。」

きらりの気遣いに、忍武は、フッと笑い

「大丈夫……。此の位で疲れる様な、柔な鍛え方はしてないつもりだ。」


其れに若しもの時は、俺が傍にいた方が良いと思うんだ。


忍武の云う「若しも」の時……其れが案に何を示しているのか、きらりは理解した。

若し今、超魔が現れてしまえば………………

きらりは勿論、飛翔も、一夜も、戦う事が出来ない弱者なのだ。

子どもの姿に戻されてしまった二人を、再び、超魔が狙う可能性だってあるのだ。

そうなれば必然的に…………だから、きらりは笑って

「判ったわ。じゃあ、忍武さん、飛翔君と一夜君をお願いね。」

彼に、二人の事を任せると、彼女は子ども達の待つ室内へと戻って行った。

忍武は彼女を見送った後、視線を二人へと戻した。

忍武の耳に届くのは、彼らの話し声……。

二人とも楽しそうに笑いあっており、其の姿に、彼は目元を緩め

「元の姿に戻ったら、3人でサッカーやってみるのも良いかも知れねえなあ…………。」


思い描いては見るけれど、多分……うん。


「……ま、無理だろうなあ。」


二人を見詰めた侭、忍武は苦笑を浮かべるのだった。



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