ゆえの日常生活と創作小話。
天使の続きを更新
2015年10月17日 (土) | 編集 |


『 言葉のいらない約束 』 第11話目更新



*** 子ども達の服は、ちょっとした趣味です(笑) ***

今回の服装は、疾風が用意したもの

飛翔と一夜の上着

某有名スポーツメーカーのパーカー

飛翔 → 青メインのTシャツ(絵柄入り) 薄いキャメル色のハーフパンツ スニーカー(色違い)

一夜 → 白メインのTシャツ(絵柄入り) カーキ色のハーフパンツ スニーカー(色違い) 

実は双子コーディを狙ってみたりして(笑)


*勿論、玲子さんに、ばっちり写真を撮られてます。

 玲子さんは、光源氏計画を諦めていません(笑)

 そして一夜に、ひらひらした服を着させようと画策中…………



朝食時間も終わり掛けた頃

「おはようございます。」という、少女の声が聞こえた。

その声に、一早く反応を示したのは、最後のパンを口に入れた電光で

「ふぁふぁ……っぐ!きらりちゃんや!!」

大慌てで、口の中の物を飲み下すと、どたばたと足音を立てて、電光は彼女の許へと向かった。

其の素早い動きに、食堂で寛いでいたメンバー達は、呆気に取られる事しか出来なくて

飛翔と一夜は、何度も瞬きを繰り返した。

銀河は軽く溜め息を吐き、珈琲カップを持ったまま、ぼそりと

「電光のああいう無駄に良い反応速度、もう少し他の方向で生かせないものだろうか?」

「……無理だろうな。電光のアレは、西条きらり限定だからな。」

そう告げた、エースは苦笑を浮かべるしかなかった。

暫くすれば、電光の騒がしい声が聞こえてきた。

一人マシンガントークだが、時折きらりの相槌を打つ声も聞こえる。

……彼は、きらりを連れて食堂へとやってきたのだ。

飛び切り上機嫌の声で、電光が叫ぶ。


「みんな~~~!きらりちゃんやで~~~!!」


デレデレの態度で鼻の下を伸ばしている、電光の様子に

疾風は呆れたように、藤丸は苦笑いを……其々多様な反応で、彼らを出迎えた。

彼女は何時もの様に花が開いたような笑みで、元気よく挨拶をした。

「皆さん、おはようございます。」

食堂内を見渡してみれば……此処には(A・N・G・E・L)のメンバーだけではなく

(THE HEARTS)のメンバー迄いる事に、ほんの少し驚いたような表情を浮かべたが

けれど直ぐに笑みを浮かべて

「THE HEARTS の皆さんも、ご一緒だったんですね。」

きらりの言葉に、疾風が、わたわたとしながら

「そう、そうなんだ、きらりちゃん。藤丸君からオフ貰ったって聞いて!ね、藤丸君!!」

「ええ、そうなんですよ!昨日から此方で、お世話になっていて!!あ、勿論、ちゃんと一夜さんも納得してますよ!!」

藤丸も激しく同意を示し、顔を引き攣らせ乍ら、きらりに告げた。

彼女は笑みを絶やさずに

「そうだったんですか、それじゃあ連絡が付かなくても仕方がありませんよね。」


こんなに楽しそうな、お泊りなんですもの。


一夜さんも携帯を弄ってる、暇ないですよね…………。




一夜さんも携帯……その発言に、ピタリと、時が止まったかのように動きが停止する。

そんな事等お構いなしに、彼女は爆弾発言を落とす。

「此の前、一夜さんと話してて……今回のオフで、ボランティア活動を手伝って貰う事になっていて」


どうせなら、A・N・G・E・Lの皆さんも、ご一緒に如何かなって、お誘いに来たんです。


ひょおおおお~~~っと、冷たい風が吹き抜けていく。

否、室内だから実際には無いけれど、今疾風達は、極寒の地に飛ばされた感覚に陥っている。

A・N・G・E・Lの視線が、一斉に、THE HEARTSへと、向けられる。

彼等は言葉に出さずとも、目で訴えていた。


此れ、一体如何云う事?


一夜さん、貴方一体、何を約束してたの!!


藤丸は頬を掻きながら、ちらりと忍武の躰で隠れてしまっている

一夜へと視線を走らせ、そして密かに溜息を吐いた。

そういえばと思い出す…………急なオフ決定から、暫く経過した頃

オフの日が丁度重なっているからと、きらりのボランティア活動を手伝う事になったと聞かされた事があった。

孤児院の慰問だからと、何が出来るか話し合って、色々脱線しながらも

子ども達が一番したい事を、手伝おうと話し合って決めた。





そうか…………其れが、今日だったのかああああああ!!




かずやあああああ!!かむばあああああーーーーーっく!!




ばたりと机に沈んだ、THE HEARTS の面々に、きらりは頸を傾げた。

何か可笑しな事でも云ってしまったのだろうか?

それに気のせいだろうか?

若干何時もの、彼らの雰囲気とは違うような気がする…………。

其れに、彼の姿……彼等、飛翔と一夜の姿が見えない事も気になる。

彼等のどんよりとした空気感に、戸惑いながらも、きらりは

「あの……飛翔君と、一夜さん……二人とも何処かな?軽く打ち合わせしようかと思ったんだけど…………」

其の言葉に、傍となり、慌てて疾風と藤丸が

「「あの(あのね)……お二人(二人)の事なんですが(なんだけど)…………」」

そう言い掛けた時、幼い少年達の声が、彼女の耳に届いた。


「「お姉さん、俺達に何の用?」」


「……え?」


きらりの視線が声の主を探し求める。

彷徨っていた視線が、忍武と銀河の間に座っている少年達に向けられる。

幼い顔立ちをした少年二人が、きらりを見詰めていた。

飛翔は、パンを口に銜えた侭、きらりを見詰めており

一夜はスプーンを口元に当て、頸を傾げて、彼女を見ていた。

彼女は二人から視線が外せないでいた。

特徴ある跳ねたくせっけと、青い瞳

赤み掛かった髪色で前髪が長くて、大きな瞳

誰に似ているかと言われれば……きらりの脳裏には(A・N・G・E・L)の飛翔と(THE HEARTS )の一夜の姿が過る。

だから当然とも云える、質問だ。

「あの、貴方達は…………飛翔君と一夜さんの弟さん?」

…………………………沈黙が落ちる。

否、まあ普通は、そう思う……そう思うのが、自然な流れだ。

弟というか、本人さん達です。はい、間違いなく本人さんです。

きらりの質問に、傍にいた電光が「あ、あんなあ……きらりちゃん、そいつらなあ……」と言い掛けた時

「えーーー俺達、お姉さんが呼んだから返事したんだけど、ミナミ……此の人知ってる?」

「……知らない。」

互いに顔を見合わせ、そうしてもう一度、声を揃えて

「「お姉さん、誰?俺達を知ってる人?」」

「知ってる人って……え、此れって、如何云う事なのかしら?」

きらりは全く判らないという顔で、電光達に視線を移し説明を求めた。

彼等の云い方だと、何だかそれじゃあ、まるで………………………………………?

電光は困り顔で、疾風達の方を見た。どうしたもんかと、顔に書いてある。

この手の説明は、電光は苦手なのだ。

疾風は藤丸と顔を見合わせ、其れから口を開いた。

「あのね、きらりちゃん……驚かないで、聞いて欲しいんだけど」


この子達ね、信じられないかも知れないけど


飛翔さんと、一夜さんなんだよ…………?


疾風に説明に、きらりは瞳を何度も瞬かせ、そして…………





「…………え、うそおおおおお!!」





珍しく大きな声で、アイドルらしからぬ驚き方をしたのだった。







「あの会場に超魔が現れたのは知っていたけど、でも、まさか…………飛翔君と一夜さんが、こんな事になっていたなんて」

テーブルに置かれた紅茶を手に取り、彼女は改めて、彼ら……二人を見た。

きらりは彼等(A・N・G・E・L)のメンバーが(ライディーン)である事を知っている。

何故か、彼女には姿が見えない筈の(超魔)の姿が見え

そして超魔が現れる度に、ライディーン戦士が現れ、彼らが戦う場面にも、何度か彼女は遭遇している。

けれどまさか、THE HEARTS のメンバー迄、ライディーン戦士とは思ってもみなかったけれど………………。

疾風達から説明を受けている間、飛翔と一夜は口を挟む事等なく、大人しくしていた。

と云うよりは今現在、デザートタイムなのだが…………

飛翔は癖というべきなのか、ハムスターの様に頬を膨らませ食べており

対照的に、一夜は、ゆっくりと、フルーツに手を付けている。

しゃくしゃくと、リンゴを食べている、一夜と目が合う。

頸を傾げて此方を見る、あどけない一夜に、きらりの頬も緩んでしまう。

何時も凛としている、彼しか知らないものだから、何だか不思議な気分だ…………。

けれどそれよりも尤驚かされたのは、飛翔と一夜の二人が(友達)であった事だ。

……きらりが知る彼らの関係は、何時も顔を合わせれば、喧嘩ばかりしているという印象だけが残っている。

大概原因を作ってしまうのは、飛翔達自身であり

一夜の云ってる事は、略正論には違いないのだが、唯敢えて言うのであれば

彼の言動は、かなり辛辣で、其れでついつい喧嘩になってしまうのだ。

だからこそ…………彼らがこんな風に、お互いが仲良くしている処など、きらりは見た事がない。

全部食べ終わってしまったのだろう。

飛翔は、ちょっと物足らないのか、残念そうな顔をみせており

其れを見越してか、それとも彼らからすれば、当たり前なのか

一夜は自分の皿に残っているフルーツを、飛翔の方に寄せてやると

「俺食べきれないから、ザキ、手伝って。」

「おう!」

ニッと飛翔は笑って答えた。

それがさも当然であるかのように、二人で仲良く食べている。

彼らの仲の良さを目の当たりにして、彼女は目を丸くしてしまう…………。

本当に、此の二人は(友達)だったのだ。

疾風達にとっては、昨日から見慣れている光景だが、彼女が驚くのは無理もない。

疾風は小さな笑みを浮かべ、きらりに云った。

「驚くのも無理ないよね、昨日からこんな感じなんだよ、飛翔さんも一夜さんも…………」


現在(今)の……喧嘩ばっかりしてる、あの二人の関係からしたら、全然考えられないよね?


「……じゃあ、如何して、仲の良かった二人は(友達)だった事を忘れているのかしら?」


きらりの口から出た言葉は、昨日から疾風達が、ずっと思っている疑問だ…………。



何故、彼らは(友達)である事を忘れてしまったのか?


何故、二人は覚えていないのか?


彼らが再会するまで、何が彼ら自身に起こってしまったのだろうか?




その原因を掴む事が出来れば、彼らの関係は変わるかも知れない……………………。




彼らの……飛翔と一夜の関係が変わる事




…………………………………それを望んではいけないのだろうか?








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