ゆえの日常生活と創作小話。
鰤小説更新してみたり?
2011年05月03日 (火) | 編集 |


鰤の学パロ…(笑)

だけど多分………もうそろそろ一旦終わる。

そうしたら次は別館の方かなあ。

変なネタ出来ちゃったし

………そういや、死神の噺は、如何したんだっけ?




皆で夕食を終えた後、蒼空は何時ものように

修兵を手伝う…ではなく

お気に入りのテレビ番組を見る為に、リビングのソファに座っていた。

風死は疲れが出たのか、早々に風呂に入り上がってきた後

「俺は寝る!!」と宣言をし

二階にある自室に向かったのだから、既に夢の世界の住人となっている筈………。

もう一人の兄、修兵の方はと云えば

後片付けと、明日の弁当の仕込みをしていた。





『からふる/3』





常ならば蒼空自身も、修兵を手伝っているのだが

お気に入りのテレビ番組が或る時だけ…如何しても外せない番組がある時だけは

修兵の手伝いを進んでしない。

何しろ、以前録画しているからと

安心していたら、番組の始まる時間が

スポーツ中継で、時間が、大幅にずれて

彼女が見たがった番組は

最初の部分15分程度しか出来ていなかったと云う

悲しい出来事が………それ以来

二人の間に出来た暗黙の了解、だから修兵は何も言わない。

お気に入りのクッションを手にし

テレビの前に座ってはいるものの、番組の内容は、さっぱり頭の中に入ってこない。

先週からの続きで、ピアノを取るかハリセンを取るかと悩んでいる

主人公が気になって仕方がなかったのに

なのに…アレだけ楽しみにしていた番組より、昼間見た

光景が気になって仕方がないのだ。

修兵の隣にいた、あの彼女

自分の知っている誰かなのだろうか………学校の同級生?だとしたら誰

思わずクッションに顔を埋め、うーっと、情けない声を出していると

「おーい、何唸ってるんだ?」

頭上から聞こえた声は、修兵のモノ

慌てて顔を上げれば、後片付けが終わったらしい修兵がいた。

蒼空は何でもないように、平静を装いつつ

「あ…後片付け終わったの?」

「ああ…ほら此れ蒼空」

目の前に置かれた箱の中身のは

蒼空自身も大好きな、ケーキショップの季節限定タルト

「苺タルトだ!!」

目をキラキラと輝かせている蒼空に、修兵は苦笑しつつも

「今日近くまで行って来たから買って来たんだ。食べる?」

「食べる!!」

蒼空の即答に笑いを堪え、皿と飲み物を用意しに行く。

先程の食事の時間、風死と競う様に

唐揚げと海老フライを食べて

お腹が一杯になって

もう食べれないとか言ってたのに

デザートは別腹という言葉は、強ち間違いでもなさそうだ………。

タルトを箱から取り出した修兵は、其れを皿に乗せて

蒼空の前に置く。

蒼空は手を合わせて小さく「頂きます。」と呟き

ウキウキしながら、己の口に、タルトを運んで行こうとした。

けれど、ふと思い出した。


………若しかして、彼女とも此れを食べたのだろうか?


そんな事を考えてしまえば、折角修兵が買ってきてくれたのに

嬉しい気持ちも半減してしまって、食べる手も止まってしまう。

妹の様子が可笑しい事に気が付いたのか、修兵が心配そうな声で名前を読んだ。

「………蒼空(そら)?」

「修兄、今日…友達と出掛けたんだよね?」

「ああ…そうだけど?」

「あのね、友達って……………其の、女の子だったりする?」

「え…あーうん、そうだけど、何で知ってるんだ?」

頸を傾げて、俺話したっけ?と考えている修兵に

蒼空は、ちょっと拗ねたような口調で

「映画観終わってから歩いてる時に、二人を観たの。」

蒼空の言葉に「ああそういうこと」と納得をした様な顔を見せたが

けれど妹の未だ何か云いたそうな表情に気が付き

軽く溜め息を吐き、蒼空の話の続きを促そうと言葉を続けた。

「…其れが、如何かしたのか?」

「うん………あのね、怒らないでね?」

「内容を聞いてみないと、怒り様がないんだけどな………俺が怒る様な事でもした訳?」

「そんなのしてない………けど」

「けど………何?」

蒼空が一体何を言いたいのか、見当がつかない。

別段此れと言って、彼女が己に怒られる様な事等、特にない………風死は別だけれど

困った様な笑みを浮かべ、蒼空の言葉の続きを待つ。

蒼空自身、修兵を困らせるつもりなど無い………だけど、自分が聞こうとしている事は

修兵にとっては、プライベートな部分だ。

若しかしたら聞かれたくないかも知れないのに

けれど此の侭にしておくのも、嫌なのだ。例え其れが、己の我儘であっても………。



友達と一緒にいる時間も


夕食の時も


ずっとぐるぐる回り続けている


彼女の中に生まれた


小さな嵐


其れを鎮めたい




蒼空は躊躇いを経ち切り、修兵に尋ねた。



「…修兄、あの彼女さんと付き合ってるの?」


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