ゆえの日常生活と創作小話。
此れで終了、鰤連載
2010年04月28日 (水) | 編集 |

鰤連載此れで終わりデス……「桜、風に囚われる」9話目最終デス(笑)

仔修は泣かないと云いつつ、絶対泣きそう……。



次は風死の兄鰤ネタかなあ……例の隠し子騒動ネタ(笑)

九番隊からの帰り道

後ろを振り返れば、拳西の隣に立ち

未だ己達を見送っている、修兵の姿が目に映った。


「…疲れないのか?」


今まで貴族の屋敷から帰る時は元より、祖父のいる六番隊舎から出る時も

あんな風に名前を叫ばれ、尚且つ、手など振られた事などなかった。

修兵の声等もう此処まで聞こえないのに

否、聞こえて来る筈もないのに

白哉の元には、修兵の声が聞こえたような気がした。





『白哉兄ちゃん、ばいばい…又一緒に遊んでね。』






普段余り、こういう言葉なぞ、己は口にしない………。

修兵の素直さを、少しだけ見習ってみようか。







「夜一…その、なんだ……今日は退屈をしなかった………感謝する。」






先を歩く彼女の背中に向かって、気持ちを伝える。

言葉として出した途端

急に恥ずかしさが込み上げ、頬が朱に染まる。

其れを隠すかのように、白哉は足早に歩いた。

今の己の表情を見られてしまえば

其れをネタに、当分揶揄われるに違いないと思ったからだ。

案の定とも云うべきなのか、目敏く白哉の表情に気がついた夜一は

彼が己の横を通り抜けようとした瞬間

彼の腕を掴まえたかと思えば、ニヤッと口元が弧を描いた。

「……お主、若しや…照れておるのか?」

「照れてなどおらぬ!!」

「照れておる癖に……全く、素直じゃないのう。」

「煩い!先に帰る!!」

力任せに掴まれていた腕を振り払うと

彼女を置いていくかのように、白哉はスタスタと、一人屋敷に向かって歩き始めた………。

口元に手を当て、ぼそりと呟いた………。



「やっぱり云うんじゃなった……。」





一人取り残された夜一は、白哉の後姿を黙って見詰めていたが

彼の耳が赤くなっている事を見逃しはしなかった。

揶揄う事は容易いが、けれど……此れ以上は良しとはしないだろう。

頭をがしがしと掻きながら、夜一は暮れゆく空を仰ぎ見ると







「……童どもの賑やかな声が、庭先から聞こえる日も、そう遠くなさそうじゃの…………。」














暫くして九番隊の庭先から


木刀の交える音と、子ども達の泣く声や、笑い声が隊舎の外にまで聞こえ始め


道行く人々の足を暫し止めさせるのだった………。





『泣かぬと云っただろう?』


『うう~泣いてないもん!!』
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