ゆえの日常生活と創作小話。
鰤、連載更新デス……
2010年04月25日 (日) | 編集 |

「桜、風に囚われる」7話目更新(笑)

うーん、兄鰤見る限り、千本桜が子どもの心を持った白哉って思えばいいのか?

好奇心旺盛だもんねえ………リモコン触ったりとかね。





口の中に出来ていた血豆潰れて、口の中が鉄分……否、此れって自分の血?

何か口の中に出来るの、あたしだけ?
…どの位時間が経ってしまったのだろうか?

パタパタと仰ぐような音と、冷たいひんやりとしたものの心地よさに

途切れていた意識が浮上し始めていく……。



見慣れない天井に、一瞬だけ、白哉は戸惑っていた。

此処が己の屋敷でないこと位は明白だが

自分はなぜここにいるのだろう…いや、其の前に如何して此処で寝ていたのだろう?

記憶の糸が絡み合い過ぎ、困惑していると

「あ、きがついた?」

子ども特有の甲高い声

それが耳に届いたとき、鮮明に思い出される。



ああ、そうだ…自分は、確か………


身体をゆっくりと起せば、直ぐ近くには心配そうな表情を浮かべている

九番隊の隊長の庇護を受けている……幼い子供(修兵)の姿が在った。

「白哉兄ちゃん、大丈夫?」

遠慮がちに、声をかけられ、白哉はほんの少しだけ笑みを浮かべ

幼い子供の表情を安心させるかのように「大丈夫だ」と返事を返した。

返された言葉に対し、修兵は其の不安そうな表情から解放され

白哉にすぐ見せたのは、満面の笑み……白哉が気がついた事が嬉しいと云う

素直な子どもらしい感情の表れだった。

白哉は周囲をぐるりと見渡した時、ふと目に入ったのは

枕元に置かれている、水を張った桶

修兵の小さな手は、ほんの濡れている。

「…おまえ、ずっと傍についていてくれたのか?」

「うん。」

「そうか…みっともない所を見せたうえに、迷惑をかけたな。済まん…。」

「ううん、良いよ…だって、笠城さん達の方がもっとすごい気絶の仕方してるから。」

今、さらりと…物凄い事を聞いた様な気がして

白哉は思わず、聞き返してしまっていた。

「……そうなのか?」

「うん!あのね、白お姉ちゃんとね、よく団子の食べ比べしてね、白目向いて泡吹いているんだよ。」

いや、そんな…満面な笑顔で教えてくれなくても良いんだが…等と心の片隅で思いつつ

そんな失態を見せて、九番隊は大丈夫なんだろうか?等と思わず心配してしまう、自分に我に返り

白哉は軽く咳払いをし、修兵の方を見遣ると

「六車隊長にも迷惑を掛けてしまったようだし、其のだな…侘びと言ってはアレだが………。」

「…?」

「お前、剣術には興味があるか?」

修兵の意思を確認するように、白哉が問えば

修兵は一瞬キョトンとした表情を浮かべたが、すぐに頸を縦に振り頷いた。

「だったら、教えてやる…毎日という訳にも行かぬが…時間が在るときは此処に来て修兵に教えてやる。」

それでもいいか?と、修兵の頭を撫でて伝えると

修兵は瞳を大きく瞬かせ、向日葵のような笑顔を白哉に見せた。

其の惜しげもなく見せる笑顔に、自分にも笑みが浮かびそうになり

慌てて、それを隠すかのように

ぶっきら棒な口調で

「…剣術で怪我しても泣くなよ。」

「泣かないもん、だって強くなって………けんせいと一緒の死神になるんだ!」


けんせいと、約束したんだ!!


「そうか……。」

「…おれ、けんせいみたいな死神になりたい。強くなれるかな。」

頭を撫で続けていた手を止め、白哉は修兵を見た。

不意に落とされた修兵の言葉

彼の顔に浮かんでいるのは、子どもの顔ではなく

ほんの一瞬垣間見せた、大人びた表情

子どもの戯言と、流されるかも知れない言葉だ。

きっと、この子どもは、本気でそう思っているのだろう。

ギュッと、拳を作り、膝の上に置いている

修兵の手をとり、自分の掌と合わせながら


「強くなるんだろう?…お前の意思が挫けず、その心を持ち続ければ願いは叶うだろう……。」


修兵の目の前には、白哉の綺麗で優しい笑みが浮かんでいた。
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