ゆえの日常生活と創作小話。
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2010年04月18日 (日) | 編集 |


偽親子の続き……仔修は何事も一生懸命




「桜、風に囚われる」3話目

「おい、如何した!!」

修錬場の騒ぎに駆け付けた拳西が、がらっと、扉を開け放てば

一体何を如何したら、こうなってしまうのか

其処には倒れこんでいる笠城を筆頭に、藤堂が其の上にいて

更は何人もの隊員達が圧し掛かっている状態が、無残にも広がっており

先程まで皆と一緒に力を合わせ

笠城を倒そうとしていた、白と修兵は、早々に

衛島と東仙に其々助け出されていた。

「…何やってんだ、お前ら。」

呆れたような表情で、彼らに視線を向ければ

近くにいた衛島が抱き上げていた、修兵を下に下してやりながら

「ははは…ちょっと、熱が入り過ぎて、調子に乗ってしまったような……。」

顔を引き攣らせ言葉を濁す、衛島に「はあ?!」っとなり

何だ、そりゃあ…?と、未だ理解が出来てないような表情を浮かべていた、拳西だったが

此の状況をみる限り、どうせ又、笠城が調子に乗って

皆を煽ったのだろうと…判断を下した。

がしがしと、頭を掻き、軽く溜め息を吐く

未だ倒れ込んだ侭でいる、笠城達に向かって「ったく、ほどほどにしとけよ!!」と云い放ち

其れから衛島に怪我をしていないか見て貰っている

修兵の方を見遣りながら

「衛島、修兵の鍛錬は切り上げさせる。」

「はい。」

「修兵!ちょっと、こっちに来い。」

いきなり名前を呼ばれた、当の本人(修兵)は

きょとんとした表情を浮かべた侭、とてとてと、拳西の元に行くと

拳西は何時ものように修兵を抱き上げ、同じ目線になるようにしてやれば

「すげえ、汗掻いてるな……あのな、お前に逢いたいって云う客が来てんだよ。」

「俺に?お客?誰?」

拳西から告げられた言葉に、修兵は頭の周囲に(ハテナ)のマークを浮かべていた。

瀞霊廷に連れて来られて以来、修兵の存在を知っている者と云えば

九番隊は元より、護廷十三隊の各隊長・副隊長位なものだ………。

(友達)と呼べる存在も…未だ出来ていない。

釣り目がちな、大きな瞳を、何度も瞬かせる修兵に

拳西は、頭を撫でてやり「逢えば、判るさ…。」と言い終えると

彼は後の事を衛島と東仙に頼むと、修兵と共に其の場を離れようとしたが

「白も~!!修ちゃんの友達に逢う!!」と、東仙に抱えられた侭

大きな声で叫べば、拳西は軽く舌打ちをし

「白、お前は此処にいろ!!衛島、コイツが溜め込んでる書類を、就業時間内に
 全部終わらすまで、一歩も執務室から脱走しねえよう見張ってろよ!!」

「ひどーい、拳西!バラす事ないじゃん!!横暴だ、横暴だ!!」

「うっせえ!てめえが溜め込んでんのが、悪いんだろうが!!」

「むきーっ!!修ちゃん、こんな大人になっちゃ駄目だからね!!」

「お前が言うな!!」

拳西は、衛島に後を頼むと、修兵を抱き上げた侭、出入り口に向かい始めた。

白は、未だ、ぎゃあぎゃあと騒いでいたが

拳西が相手にする必要は、もう無かった。

其の声を聞きながら、修兵は「大丈夫なの?」と問えば、拳西は、ふっと笑い

「心配ねえよ、あいつも決める時は、ビシッと決めっからよ。」

彼の言葉に安心したのか、安堵の表情を見せた修兵に

「ほら…お客さん待たせるのも失礼だから、行くぜ。」

「あい!!」
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